1月末に問い合わせが入り、その後やりとりを続ける中で「ほぼ契約完了」くらいにまで進んでいた今回の話。
相手は(調べてみるまで知らなかったが)世界的な大企業で、外資系の製薬会社。Wikipediaにももちろん載っているし、Googleで検索したときに出てくる企業情報の収益には「400億ドル」のようなことが書かれていた。
400億ドルって、単純計算でも4兆円…。設立されてから1世紀以上も経っている、歴史ある大企業からの問い合わせとあって、諸手を挙げて喜んだのは想像に難くない。日本法人が入居するビルにも行ったが、相当に立派なビルであった。
ちなみに、当然だが問い合わせを受けたのはフリーランスとしての個人ではなく、役員として勤務している法人企業での話。そこの代表取締役とも、「こんなことってあるんですね。」と不思議を肴に話を咲かせた。
これは客商売を行っている法人にとってはグレーな話かもしれないが、一般顧客からの「そんなこと調べればわかるでしょ?」というような質問であっても、それが今回のような大口顧客ともなると、「こうであります!」くらいのノリで必要以上に対応していた。
実を言うと、「サービスに付随する商品の扱い方の質問は受けつけていません」的なことも自社のサービスサイトに記載していることもあって、質問を受け付けることをまず承知していない。
にもかかわらず、「こうであります!」と、なんなら質問に対して持ち合わせている知識だけでは対応できない内容には、きちんと時間をかけて調査をした上で、丁寧に対応していたのだ。そう、一般顧客とは比較にならないほどの。
と、まぁ前置きが長くなったが、巷で騒がれているコロナウイルスとやらの影響で、この話もなんだか雲行きが怪しいっていう話。
コロナウイルスの影響で
これまで書いてきた流れが、コロナウイルスの影響により「全くの無駄だった!」というようなことになり兼ねない状況だ。
製薬会社なのだから、ウイルスくらい吹き飛ばしてほしいものだが、これだけ世界規模で暗躍どころか表立って活動していて、しかも既に死人すらも大多数出しているウイルスには、すぐには歯が立たないのだろうか。
2月中旬には、怪しい気配が漂い始めていた。まさか自社のサービスに、コロナウイルスが影響してくるとは思いも寄らなかった。
世の中には同じような人が少なからずいるんじゃなかろうか。コロナウイルスの影響が、生活圏だけではなく仕事にまで降りかかってくるとは。自身の仕事はウイルスの影響なんて関係のない業種なのに、と。
契約延期と言われて
まだはっきりと、契約が破断となったわけではない。コロナウイルスの影響が少なくなったときには、もしくは終息したときには、しっかりと契約を、というようなことを製薬会社の担当者が言ってきた。
紹介が遅れたが、この製薬会社の担当であるG氏は、レスポンスも早く確かな資料を用意してくれる、こちら側にとってみればすこぶるやり取りがしやすい「出来るヒト」だ。最初の問い合わせの文脈からにじみ出る丁寧さに、好感を持った。
そんなG氏も「契約を延期にする」という旨の連絡をしないといけなくなったときには、多少なりとも心が痛んだのだろうか。そう思うと、なんだかやるせなかった。誰が悪いわけでもないのだから。
そう、誰が悪いわけでもない。G氏にとっても、これまでしてきたやり取りが無駄になるかもしれないし、それだけじゃなく、社内のプロジェクトにだってなんらかの影響を及ぼすかもしれない。
延期であればいい。破断になっても、それはもう仕方がない。小さな会社に目をかけてくれた大企業だから、いつかまたチャンスをもたらしてくれるだろう。
他社の事例
コロナウイルスの影響を受けている他社の事例も、記しておこう。
3年前の2017年に紹介された、とある食関連の会社。そこの代表の方には東京に来る前も来た後もお世話になっていて、体験談を含む様々な話を聞かせてくれる。
食関連と言っても、飲食店を経営していたり、自社で食品を製造しているといったわけではなく。イベントのプロデュースや他社製品の販売を行っている、食の総合マネジメント会社、といったところだ。
代表の方はとても顔が広く、虎ノ門にある有名ホテルで指揮を取るナンバー2のシェフを紹介してくれたり、日本司厨士協会といういわゆる国が取り仕切っているイベントに招待してくれたりと、身の丈に合わない機会をもたらしてくれる存在だ。
その方の会社も、良くも悪くもコロナウイルスの影響を受けている。
イベントは中止だが消毒液はよく売れる
世の中の多数の例に漏れず、食関連のイベントも続々と中止になっているらしい。先に述べた日本司厨士協会のイベントに始まり、その他のイベントも例外なく中止だ。何を隠そう、これらのイベントに撮影という形で仕事に赴くハズであった。
こちらにとっての撮影が無くなるのは構わないが、イベントが中止になることで本来得られるハズであった色んなものが得られなくなる先方や関係者の方々にとっては、相当な痛手となるに違いない。
一方で、代理販売を行っている消毒液はよく売れているらしい。と言っても、利益という目線で考えるとそこまでではないらしいが。ちなみにこの消毒液、医者が監修しているから信頼できる代物だ。
しかもアルコールの類ではなく、次亜塩素酸を使ったただの水?らしいので、仮に誤って口にしたところで害はないらしい。
アルコールは手も荒れるし、小さい子供が口にするのも良くはないだろうから、ただの水?である消毒液は、全国の保育園や幼稚園はもとより多数の飲食店においても、広く普及されるかもしれない、とのことだ。