少額起訴の原告側として裁判所に足を運んだ備忘録

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役員として勤務している法人にて、少額起訴による審理及び裁判を求めた結果裁判が開かれたので、原告側として行ってきた。所謂初体験となった今回の出来事を、世の為人の為自分の為の備忘録として、ここに残そうと思う。

フリーランス100年物語「少額起訴の原告側として裁判所に足を運んだ備忘録」

何を隠そう、自身にとって初めての経験となる今回の少額起訴による審理及び裁判は、んーまぁそれなりに勉強になったかな、という感じだ。

ある程度の想像はつく人も多いとは思うが、「少額起訴」という内容が内容なだけに、端的に裁判が進められる。

損害額がそこまで大きくない起訴なだけに、そこまで時間か労力をかけてはいられない、というのが裁判所あるいは国の考えだろうか。

というのも、今回の裁判では東京簡易裁判所に行ってきたわけだが、法廷会場となる部屋の外側の壁には、「本日の裁判タイムスケジュール」的な張り紙が貼られており、何時何分から原告が誰で被告が誰でどのような内容で、ということが開けっ広げに掲載されている。

その張り紙から連想できたのは、「この部屋だけでもこれだけ(10件以上)の裁判が開かれるということは、他の部屋も含めると1日に数十~数百の裁判が開かれているのかな?」ということだった。

裁判という事象

今回は原告という立場であったが、原告であれ被告であれ、裁判という出来事自体を経験するというのは、決して好ましいことではない。

原告であればまだ気は楽な方だが、被告となると気が気ではない人もいるだろう。もちろん起訴の内容によるし、それ以上に人による部分も大いにあるだろうが。

ちなみに原告とは訴えた側で、被告が訴えられた側。原告が裁判の申し立てを行い、受理されれば裁判が開かれると共に審理され、判決が言い渡される。

法廷の場は案外緩い

日本各地における簡易裁判所にて行われる裁判、全てが今回のような場なのかはわからないが、今回足を運んだ東京簡易裁判所の法廷は、なんだか案外緩い場所だなぁという印象であった。

自身の裁判含め他案件の裁判も同部屋で行われるということに驚いたが、前後の裁判の内容が耳に入ってきてしまうだけではなく、原告や被告の顔まで丸見えという状況に尚驚いた。

机は7~8席程用意できそうな円卓で、裁判官が一人、書記官が一人、そして国民から専任された(らしい)知識・経験共に豊富(らしい)司法委員が二人、ここまでが恐らくデフォルト。

そして原告側、被告側、それぞれの人を含めた人が円卓を囲む。

司法委員の役割

先に書いた、国民から専任されたという司法委員の役割は、原告と被告、双方の言い分が均衡してしまった際に、譲歩して事件を解決させるべく調整するためのアドバイスを行う、という立ち位置らしい。

原告も被告も裁判に来た場合、その場における裁判官一人の判断ではなく、裁判の後で更に別室にて司法委員が原告及び被告から言い分や希望を聞き、解決に向けて動く、ということだ。

まぁ、なんというか、今回の裁判に限って言うなれば必要ある存在なのか?というのが正直な意見だ。事実関係はわからないが、天下りという単語が脳をよぎった。

判決の言い渡し

今回の例で言うと、被告は裁判に来なかっただけではなく、こちらが送付した訴状(直接ではなく裁判所を通して)の内容を全面的に認める旨の書面を裁判所宛に送ってきていたので、システム的にこちらの勝訴となった。

被告側から送られてきていたFAXには、「ふざけろよ」という内容の旨が記載されていたので、全くもって言い分を聞き入れることが無い旨を裁判官に伝え、そして判決が言い渡された。

話は逸れるが、被告側の落ち度が100%にも関わらず、被告側がふざけた提案をしてきたのがなんだか可笑しくて、その場で笑ってしまった。世の中、いろんな人がいるんだな、ということをこの場でも教えてもらった。

少額起訴を起こすまで

少額起訴を起こした経緯をざっくりと書いておこう。

役員として勤務している法人にて展開しているサービスの1つに、レンタル業務がある。そのレンタル業務にて、こちらが貸し出した物をレンタル期間が過ぎても返さない利用者が存在する。

そういう利用者に対して返却を再三促しても連絡すら取れないので、一般的な法的措置としての少額起訴に至る、という流れだ。

返さない利用者は多い

今回は2件分の少額起訴、イコール2名分の裁判となったわけだが。

実はこれまでにも、今回とは別件で2件の少額起訴を起こしたことがある。どちらも今回と同様の理由による。更なる別件で、少額起訴を起こさざるを得ない件も数件存在している。借りた物を返さない人の、なんと多いことか。

これには正直、驚かされている。期日をきちんと守り返却する人が存在する一方で、そうした人たちの影に隠れるように存在する、返却をしない人の比率は全体の2~3割程だろうか。

返却をしないのか、出来ないのか。人それぞれ、色々な理由が存在するのだろうけど。現時点で、合計数百万円程の損失になっている方の身にもなってほしいものだ。

少額起訴の審理及び裁判という、初体験となる場に立ってみて思ったこと。それは「このような事態になること全てが、世の中から無くなったらいいのに」ということだった。裁判を起こす方も、起こされる方も。どちらにとっても後味の悪い結果しか残らない。

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