フリーランスになりたてで仕事がないときにしていたこと

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フリーランスになりたての頃や、2年目3年目になっても仕事が途切れてしまったとき。そんなときには、なんでもいいからwebサイトを作ったり、写真撮影の技能を高めたり、もちろんネット上で仕事を探したりしていた。それら全てが、今に生きている。

フリーランス100年物語「フリーランスになりたてで仕事がないときにしていたこと」

仕事がないとき、フリーランスのみんなは一体なにをしているのだろうか。

どこかのタイミングで一度、フリーランスの知人たちにアンケートも兼ねたインタビューを行ってみようと考えている。

そしてそのときには、インタビューした内容を世の中に発信できるような、webサイトを作ろうと思う。世の中のフリーランスたちに向けた。

今はまだそのタイミングではないので、とりあえず自分がフリーランスになってから、仕事がないときにしていたことを書いてみようと思う。

webサイト制作

基本的な収入源として、webサイトのデザインやマークアップにて収入を立てていこうと考えていたので、自身の知識や技術を高める意味も込めて、なんでもいいからwebサイトを作っていた。

最初に作ったのは、色んなジャンルのテレビゲームをプレイした感想やお気に入りのキャラクター、斬新な設定を紹介するメディアサイト的なものだった。このサイトで、ゲーム業界のスポンサーを得ようと考えていた。

次に作ったのは、いわゆるブログと呼ばれるサイトで、自分の日々の出来事や考えを発信していた。このブログを読んでくれた人で、連絡をくれて繋がりが出来た例もあった。「私のブログもこんなデザインで作ってください!」と言ってくれる人もいた。

醤油や味噌を扱う架空のサイトは、老舗でかつ高級感を醸し出せることを目標にデザインした。フレンチレストランのサイトは、料理の写真を美味しそうに、料金設定がわかりやすいように設計をした。

他にも、当時飼っていたうさぎの写真を使ったペット紹介サイトや、いつか通販もしてみてもいいかも、と思っていたのでECサイトのテンプレートを作ったりもしていた。

初めてのワードプレスサイト

これまでに書いたサイトは、単純なHTMLとCSSで作ったサイトだった。ワードプレスという便利なCMSは知ってはいたし、何度か構築をしてみようと思いはしたが、調べる時点で「自分には無理だ…」と思い挫折した。

転機となったのは、フリー素材サイトを作って数人で運営できるようにしよう、と思い立ったことだ。自分一人で更新するのには限界があると考えたので、HTMLといった言語の知識がない人でも更新できるように、ワードプレスを導入しようと考えた。

思えばこのフリー素材サイトが、フリーランスとしてもエンジニアとしても、この先の将来に繋がることになるwebサイトとなった。

写真撮影

先のフリー素材サイトの素材撮影のため、そしていつかの記事でも書いたが、世界に出たときに目の前の風景を写真に収めるときのための練習として、少ない収入から奮発して一眼レフのカメラを購入した。

買ったのはキャノンのEOS Kiss X7だ。忘れもしない、2014年の夏。毎月の収入よりも高い買い物となったカメラを持って、暑い中毎日のようにあちこちへと出かけた。

春には移動のためのロードバイクを買っていたので、これに跨って写真に収めるための風景を求めて遠出したりもした。上手く撮影できなくても、それが自分の糧になっているのだと思うと楽しかった。

余談だが、物持ちのいい自分の所有するカメラ一覧の中には、このとき買ったEOS Kiss X7がまだラインナップされている。

初めての撮影による報酬

そもそもの話として、写真を撮影することで収入を得ようなどとは微塵も考えていなかった。

にもかかわらず、いざ「このような撮影を行ってくれるなら幾ら払いますよ。」というような話が舞い込んできたとき、目の前のお金に目が眩みつい引き受けてしまった。大した額でもないというのに。

こともあろうに、被写体は人を含めた仕事風景だった。人の写真なんて、せいぜい友人や恋人しか撮影したことがなかった。ましてや仕事中の写真なんて、撮影する機会など皆無だった。

結果的に、奇跡というか幸運というか、構築するwebサイトと抜群にマッチした写真を撮影することに成功していた。

これを期に、撮影という自分の目指す将来像からは一歩離れた業務においても、機会があれば収入源と出来るような動きをしていこうと思うタイミングとなった。

そして今では、webの仕事よりも単純に楽しめる仕事兼趣味として、自分のスキルとなっている。

ネット上で仕事を探す

どれだけ作ってもお金にならないwebサイトや、どれだけ撮影してもお金にならない写真に、ひらすら時間を割いているわけにもいかなかった。

貯金はいつか尽きるし、自分の分はともかく飼っているうさぎのご飯代くらいは稼げるようになりたかった。だから、インターネット上にてフリーランスでも稼ぐことができる仕事を探した。

とりあえず登録していたランサーズというマッチングサービスが、当時の自分の一番の収入源だった。一番といっても、何万円も稼げるわけではない。初年度は多い月で5万円、少ない月では数千円のときもあった。

このときはまだ田舎に住んでいたこともあって、家賃も安ければ食材もスーパーで安く手に入ったので、貯金を少しずつ消費しながら生活もなんとか出来ていた。単純な「貧乏でも楽しい生活」という視点では、このときが最盛期だったかもしれない。

初めて10万円の壁を越えた案件

フリーランスとして初めて1つのプロジェクトで10万円の壁を越えた案件は、やはりというかなんというか、ランサーズで得ることとなった。関東圏のスポーツジムサイトのマークアップ案件であった。

既存のデザインをwebサイトとして成り立たせるために構築するわけだが、デザインが完全にはwebサイト向けのデザインではない(と当時の自分は感じた)ものだったので、中々に苦労したことを今でも覚えている。

期間にして、11月末に受けたものを納品出来たのが、約2週間後の12月中旬となっていた。この間、ほぼ毎日のようにパソコンに12時間以上は向かっていたし、右の肩甲骨周辺が痺れを起こすくらい、キーボードを叩きまくっていた。

それでも、当時の自分にとっては10万円という額は眩しいくらいに大きかった。「これでうさぎに食べさせるご飯が数ヵ月分は確保できる」と心から安堵した。

うさぎを飼っていなかったなら、この仕事はせずに終わっていたかもしれない。そう考えると、うさぎの存在が結果として仕事に結び付けてくれたものは、数限りなくあったなぁ。

有難いことに、今では「仕事がない」という概念が日々の生活の中で存在しない。仕事を離れても、待っているのは仕事だったりする。それはそれで「いいのか悪いのか…」と思うときもあるが、仕事すら「自由な時間でしていること」と捉えている自分は恵まれていると思う。

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